第7回

距離と数学


4月から京都府に住んでいます。

東京・巣鴨のたいそうクラスにはメニュー作成として関与しています。

 

数学は普遍的だとかユニバーサルだとかよく言われます。ぜひご覧いただきたいのでネタバレは避けますが、SF映画の名作『コンタクト』、『インターステラー』でも数学が非常に重要な役割を果たします。宇宙人とも話ができるかもしれないのは、普遍性のなせるわざでしょう。

 

普遍的な数学、そのたいそうですから、離れたところでもメニュー作成なんて簡単だろう。そう思われるかもしれません。が、これがなかなか…。東京で毎週やっていたときとは違った難しさを感じています。

 

じっと目をつぶって、参加者の姿や思考の流れを想像して、これができると喜ぶかな、成長できるかな、みたいな。

 

離れたところでも同じやりとりができるなら、算数、数学の授業なんて1か所でやる必要はありません。勉強会、研究発表、数学に限らず多くの会合はわざわざ集まる必要はないでしょう。でも現状はそうなっていません。文字のやり取りだけでなく、ネットを通じたテレビ電話がこれだけ普及した今でもなおです。

 

やってみないとわからない、話してみないとわからない。よく言われるこれらは数学にも当てはまりそうです。長い時間をかけてじっくりと考える数学にも、短時間の瞬間的な判断がいいほうに作用することがあるのかもしれません。

 

そういえば、数楽たいそうは計算→運動の時間間隔がとても短い身体活動です。この性質が、たいそうのおもしろさ、おかしさ、そしてよい訓練に繋がっているとしたら…。

 

数学も距離や時間と無関係でいられないのかなと思っています。

 

1秒未満の数楽たいそうに500km離れたところで携わる。これはわたし自身にとっても貴重な体験です。

 

[サワ]